うさみみデリバリーズ!

結構面白かった。大作ではないけどなかなか良質なエロゲです。


<あらすじ>
近未来の自律稼動が可能な人口10万人の島で、宅配屋のアルバイト
をしている主人公だったが、店は隣のライバル店に潰され、
スカウトされた彼はライバル店「らびあん・らびっと」で働く事になる。
店の職員はうさ耳コスチュームの女の子だけ。その店を舞台に、
仕事したり、仕事したり、トラブったり、陰謀がうごめいたりする。


<感想>
五日間の出来事にしては詰め込みすぎです。たったそれだけの間に
ヒロインと仲良くなって好きになるという展開には若干不自然な印象を受けます。
てっきり、共通シナリオとしての五日間の後に独自ルートが?と想像していた
ので拍子抜け。共通ルートも多いので近年の大作と比べるとボリュームは
あまりないです。ある事件が起き、それを各ヒロインのルートで違う体験
をしながら関わる事になるんだけど、野望の話も、幽霊の話も、SFの話も
どれもテーマを絞って突き詰めれば面白くなりそうなのに、さわりだけ
やらせておいて、半端なまま放置されるので酷く残念です。しかもゲーム中
様々な所に張り巡らされた伏線の数々も意図的に(インタビューを読んで)
ほったらかし状態にされているのでゲームを全体通してみても結局なにが
やりたかったのか?というのが不明瞭なんです。


と、ここまで書いた時点ではどこも褒める所の見当たらないゲームにしか
見えませんが、何故それが冒頭の「結構面白かったエロゲー」という言葉に
繋がるかというとそれはひとえにシナリオライターの文章力が確かだった
という事に他なりません。面白くも魅力的なキャラクターと世界観を
描き、その上でギャグとシリアスを無駄なくテンポ良く書くだけで
面白い物語はできるのだなぁと思いました。特別凄い物を書くカリスマ作家!
という訳ではないんですが、エラーが少なく、常に安定してるから安心
して楽しめるという印象が強く残りました。エロシーンをきちんと
エロく描写できるというのは素晴らしい限り。ハートマークは重要ですw


後、特に便利だったのがジャンプ機能。既読のパラグラフを一気に飛ばす
事ができるんですが、えサクサクと飛ばせて快適そのもの。こういう一気に
飛ばせる機能や、アクティブモードにしなくてもオートでスキップ
できるシステムは繰り返しプレーを要求するゲームではマジで必須だと思います。


各キャラの感想は省略。総括も一番上の言葉に要約されてますが、
最後に。このゲームって色々な部分が半端ですが、もしかしてこれ、
続編を出すからなんじゃないでしょうか?この舞台でもう一作なのか、
世界観だけ共通なのかは判りませんが。唐突にそんな事を思いました。