マトリックス・レボリューション感想

駄作すれすれだった「リローデット」は面白く感じられた要素の大半が
スミスの存在だったのですが、今回はスミスのお陰で駄目になってるな
と感じられる部分がありました。


以下感想。
理解しあえない(ように思われる)未知の侵略者と、それに抵抗する人類
という構図はありきたりながらも燃えます。そして侵略者が人類を圧倒的に
凌駕する力と絶望的な勢力を持っており、人類は絶対絶命の大ピンチ。だが、
最後の切り札を持っているというシチュエーションならば激燃え必至です。
宇宙怪獣然り、昆虫型エイリアン然り。今回のマトリックスは機械と人間の
総力戦、最後の砦を守るために兵士達が巨大ロボを操りながら必至の抵抗を
するわけでもう堪らんわけですよ。正直、ネオとかスミスとか世界の謎みたいな
ものなんぞどうでもいい!くらいの勢いで中盤の戦争の熱すぎます。
この時点でもう既にメロメロ。アドレナリン溢れまくり。前作であんな訳の
わからん終わり方をした所為でレボリューションに足を運ぶ人は確実に減った
ので(俺自身も、webで評判を見なければ観なかった)すげぇ損してるなぁ
と思いました。前作で失望した人も、後悔はしないと思う。
……というのが中盤までの感想。ここまではミフネ司令官の奮闘ぶりとか、
絶望的数のバグ、ピンチにつぐピンチなど、抜群に面白いです。マジで。
後半は、うーん。スミスとネオが最終対決に赴くという部分に持っていくまでの
展開は良いとしても、戦闘そのものが、なんつーか、格好悪い。マトリックス
斬新的だったスローモーションは、多用すればテンポの悪い馬鹿映像という
だけの代物という事をはっきり判らせてくれました。はっきりいってコント状態。
だけど笑えないコントは性質が悪いよな?作ってる当人達は格好いい
と思ってる(笑いを狙ってるにしても)映像が、端から見たらダサいというのは
滑稽極まりないです。燃えない最終対決はもはや罪ですよ? 中盤の展開に謝れ。
んでラストもエロゲによくある投げっぱなし的エンディング。
モヤモヤが残ります。読解力や理解力を求めるようなエンターティメントは
望んでないです。スカッと明快に終わってくれればそれでいいのに。
ただそんだけなのになぁ。評価は☆☆☆☆くらい。


以下ネタバレ

強力な広域暴力団である「機械」がかつては栄えていた地元密着型暴力団「人類」
の勢力を徹底的に潰そうとするが、「人類」は激しく抵抗。「人類」には救世主
と呼ばれる「ネオ」が登場する一方「機械」の勢力にも「ネオ」にやられ復讐と
総ての勢力を我が物にしようとする「スミス」が現れる。「スミス」の力は
どんどん強くなり、「機械」すらも脅かすようになる。ちょうどそのころ、
「機械」は「人類」を圧殺する最終段階に入っており、滅びは必至だった。
だが、立ち上がった「ネオ」は「機械」の大親分に交渉を持ちかける。
「俺がスミスの野郎をブチ殺しますけん、そしたら手をひいてくだせぇ」
そして、自らの命と引き換えに「スミス」を倒すネオ。それを見届けた親分は
「仁義は見せてもらった。ネオに免じて今回は手をひいてやろう」
という事でファイナルアンサー? 括弧の中が「王国」とかでも可?
分かり合えない敵同士だから良い!と思ったのに、マジであんときゃ萎えた。
全然、まったくなんにも解決してないようにしか見えないもんなぁ。