小川一水「導きの星Ⅲ」読了

数多の陰謀、暗躍、思惑、謎が一斉に動き出しました。
一つ一つの物語のパーツが単独ですらゾクゾクするというのに
これらが一つの結末に向かって拡大、収束した時、この興奮は
どこまでいってしまうのでしょうか?つーか総ての伏線とつじつまを
纏められたらそれだけで拍手喝采です。転がり出した物語が
どういう目を出すかはわかりませんが、期待せずにはいられません。
その反面、惑星の文明を紆余曲折の末、宇宙に飛び出すまで
育てるだけ(陰謀、暗躍無し)という話も読みたかったなぁと思いました。


惑星文明の監査部分も、航空時代や核危機と国際紛争という
面白い時代に突入しており、エピソード一つとっても素晴らしい出来でした。
特に、登場人物のクルケンは格好良すぎ。発明の天才。素敵爺。
核危機の話も最後の台詞が胸にきます。あぁー、これだよ!これ!!
つーかアルミティがぁぁぁ!!

次の巻で終わるという噂を聞きましたが、本当に終わるのかな?
長くなっても値段が高くなっても絶対買うぞ!!