ビデオ観るのに飽きて、読書週間に。


島田荘司「異邦の騎士」☆☆☆☆
御手洗シリーズが支持されてる理由がわかった気がする。
占星術殺人事件」を途中で断念して以来、作者の本は
一冊も読んでなかったんだけど、各所での評判のよさを見て
試しに読んで見ました。記憶喪失になった「私」に対する感情移入
が凄まじい。日記を読んでからの展開に翻弄され、衝撃も強かった。
一つの作品として見ても非常に面白いのに、既に出ている
シリーズの続編でかつ重要な位置付けっていうのが面白い。
順々に読んでるファンであればあるほど、衝撃があるだろうし、
シリーズに惹き込ませるだけの魅力があると思う。
占星術殺人事件」もう一回読み直そうかな。


西澤保彦「黒の貴婦人」☆☆☆★
匠千暁シリーズ短編集。「スプリットイメージ」収録。
話の出来は普通。長編の隙間を埋めるためのエピソードのおまけで、
事件があるみたいな感じ。既読の話もあったんで若干、
物足りなさはあったけど、タイトルになってる「黒の貴婦人」で
タカチのちょっと意外なエピソードが明かされて驚いた。こういうのが
あるからシリーズ読むの止められないよな。ウサコの一人称の話が
多かったけど、(というか残りの3人の一人称ない)今後も彼女の視点での
話が進んで行くでしょうかね?


渡辺満「なぜ人はジュンク堂書店に集まるのか」
ジュンク堂の理念、特徴のほかにも、書店、出版社の問題について
書かれていて面白かったです。やっぱり万引きと返品の問題は大きい。
図書館、新古書店、オンライン通販などのライバルが多い上に、
そもそも活字を読む人が減ってて、生き残りに必死。こういう本は
何にも考えずに読むのが一番なんだけど、どうしても不況な様子を
知ると暗澹な気持ちになってしまうなぁ。


マウスに加えてキーボードも調子が悪くなってきた。